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2.26

紛失した資料が発見された。

犯人は私、私が犯人。

誠実な人間だったらこんなときどうするの。

疑いをかけられた別の人は笑顔で見つかってよかったですね。と言った。

私が責任をなすりつけようとしていたのに。

大変なことである。重大なことだ。


私はなんの責任をも持ちたくないと思って生きてきた。

学校でも仕事でも、一切の責任というものから解放されたかった。

だのに周りからは責任感がありそうに見えるらしい。

そういった役割を与えられることがたびたびあり、それが苦痛だった。

時にはそれが自分の役割なのだと率先しておこなおうと思ったときさえあった。

責任感のない人と組まされてどちらもやる気がないので困ったりした。

そのわずかでも責任感が上廻った私が全ての嫌な仕事を肩代わりしてきたのだった。

そして全てなにもうまくいかないのだった。


私の発言に私は責任を持っていない。

口から出まかせを言ってその場をしのぐ。

不確かなことを確認せずに実行する。

そういうことでしばしば怒られ、注意を受けてきた。

なおらない。


そういう人間だったのだ。

その場しのぎ、適当に繕って継接ぎの人間。


来月で仕事を辞める。


インターネットで注文した履歴書は隣の部屋に届いているはず。

手紙を入れた。


102号室の誤りなのでポストに戻していただけませんか。


バカみたい。バカなのだけど。

家に帰ったらポストに返却されているだろうか。


おしまい